【大谷#6】大谷資料館からのメッセージ

 ようやく登場しました、大谷資料館。大谷といえば大谷石。大谷石といえば地下採掘場の神秘空間。それを体験できるのが大谷資料館。今回は大谷資料館常務の大久保恭利さんに書面取材を行いました。

《大谷資料館について》

――大谷資料館の概要を教えてください。

 大谷石の採掘の歴史がわかる資料館。大正8年から昭和61年まで採掘され、手掘り時代、機械掘り時代の道具や採掘方法などの資料が展示してあります。春は桜や梅、つつじが咲いたり、秋にはもみじが色づいたりと、大谷石だけでなく景観も楽しめる場所です。地下の採掘場跡も時期によって、自然光の入り方や外気との温度差によってできる雲海のような現象も楽しめる施設です。

――大谷資料館の使われ方を教えてください。

 歴史を学べる資料館ですがドラマや映画、ミュージックビデオの撮影などにも利用されます。音の反響の良さを活かした演奏や大谷石を背景にした撮影など、色々な活用の仕方があります。

――大久保さんはいつから大谷で活動し始めたのですか?

 生まれは大谷ですが、高校卒業後に横浜で大学進学、就職しました。東日本大震災の後に大谷資料館を父が引き継ぎ、私は2016年に大谷に戻り、現在に至ります。

――大谷資料館を運営するやりがいや楽しさはなんですか?

 地下の表情が毎日違うこと。景観もそうですが日々色々な表情を見られるのが楽しいです。元々接客業が好きだったので、色々なお客様の声やクレーム対応をしていると、お客様はこういったことを思っているのだなと日々勉強になります。

――印象に残っている大谷資料館に関するプロジェクトはありますか?

 はい。ミュージックビデオの撮影があり3日間徹夜で対応したことです。一般のお客様にも気を遣い、撮影に影響が出ないようにと気を休める時間がありませんでした。

――大谷資料館として大谷の魅力を伝えてください。

 大谷には、まだまだお客様を呼べるコンテンツがたくさんあります。大谷資料館も少しずつ整備しています。お客様にもよく、以前はこんなの無かったとか、おしゃれなカフェが出来ているとか言われます。リピーターが増えていることを実感できているので、これからもどんどん魅力を発信していきたいです。

――これから大谷をどのようなまちにしていきたいですか?

 栃木県を代表するまちにしたいです。田舎ですが都会にはないものがあります。できることは限られてしまいますが残せるものは残して、新しく作れるものは作っていきたいと思います。

【神秘的な地下空間は観光地だけでなくMVや映画のロケ地としても】

《synchismoのプロジェクトについて》

――今回の3Dスキャニングの企画を聞いたときの印象はどうでしたか?

 大谷資料館の管理に使えるなと。自然災害などで地下に異変があるかもしれないとき、データがあれば比較も出来ますし、撮影やイベントの下見の際に地下の寸法などが伝えられるなと思いました。

――プロジェクトに協力した理由はなんですか?

 synchismoの大谷を盛り上げたいという強い気持ちが伝わったので、協力しました。若い人たちが中心になって、企業を動かしているところに魅力を感じました。

――プロジェクトへ期待することや想いはありますか?

 このような企画を引き続きやってほしいです。大抵のケースは単発で終わってしまうので、今後も協力をお願いしたいと思っています。

――データを見たときの感想はどうでしたか?

 実際に実物を見ている感覚でした。このようなデータを色々活用出来ればなと思います。

――これからのsynschismoの活動に対して応援のメッセージがあればお願いします。

 どんどん面白い発想をして、地域社会に貢献してください。そして、あきらめないでください。