こんにちは! トミーです。
今回は、太りづらい食生活を送る方法を紹介していきます。
前回の記事では、運動してもカロリー制限をしても痩せない理由を紹介しました。太る原因は、運動不足ではなく食べ過ぎなのです。
無理して痩せようとするのではなく、太る原因を取り除くことで余分な脂肪による体重増加を防ぐことができ、体重も自然と減っていきます。太りやすい食生活を理解して、行動に移していきましょう!
<前回の記事>
運動してもカロリー制限しても痩せない理由目次
超加工食品を減らせば痩せる!
では、どのようにすれば、太りづらい食生活を送れるのでしょうか。
答えは、超加工食品を減らすことです。
ここでいう超加工食品とは、人工的な材料が多く使用されたり、食材を高度に加工して作られたりした食品のことです。以下の物が含まれていたら、超加工食品と思って良いでしょう。
超加工食品に含まれる原材料
高果糖コーンシロップ
―果糖ブドウ糖液糖、異性化液糖、ブドウ糖果糖液糖など
人口油脂
―マーガリン、ショートニング、ファットスプレット、植物油脂、食用植物油脂など
うまみ調味料
ータンパク加水分解物、酵母エキス、アミノ酸等など
その他食品添加物
ー発色剤、着色料など
以上の原料、特に高果糖コーンシロップと人口油脂が多く含まれている物を食べる頻度を減らすことが、太りづらい食生活を送るための第一歩となります。ただ、今挙げた4つのものは市販の食品ほとんどに含まれていますので、あまり神経質になりすぎるのも良くないでしょう。
「超加工食品を減らせば良いことはわかったけど、どこから手をつけて良いかわからない。」
このような方は、次の記事で紹介する超加工食品を減らすための具体的な行動方法を参考にしながら、少しずつ食生活を変えてきましょう! (次の記事は準備中です)
超加工食品で太る理由
さて、ここからは、超加工食品を食べると太りやすくなってしまう理由として示唆されている学説を紹介していきます。端的に言うと、以下の2つです。
超加工食品を食べると太りやすくなる理由
・食欲が抑えられなくなる
・ホルモンバランスが乱れる
それぞれ詳しく見ていきましょう!
超加工食品を食べ過ぎてしまう
毎日500kcalも余分に食べる
私たちは、超加工食品を食べ過ぎてしまう傾向にあるようです。
栄養学者のKevin Hallさんが行った面白い実験を紹介します。
2つのグループに分けた20人のボランティアに協力してもらい、一方のグループには未加工食品を、そしてもう一方のグループには超加工食品を2週間食べ続けてもらいました。超加工食品とは、ここではすぐに食べられるようになっている製品の事です。通常、人口油脂や添加物、カロリーゼロの甘味料やうまみ調味料などの添加物が使われています。
どちらのグループの人も、食事や間食は好きなだけ食べて良く、場合によっては残してもOK。そして、未加工の食品と超加工品のカロリー量やタンパク質、脂質、そして糖質と食物繊維などの量は栄養士によって厳密に調整され、両者でそれらの差が無いようにしました。
実験で使われた具体的なメニュー
未加工食品:ナッツ、油を使ったオムレツ、ヨーグルトなど
超加工食品:ホットドック、ハンバーガー、クッキー、砂糖入りのシリアルなど
後者のような「超加工食品」ときくと珍しい食べ物のように思えます。しかし、私たちが手軽に食べられるものばかりですね。
実験の結果、超加工食品を摂ったグループの人々は、未加工食品を摂ったグループよりも、1日に約500kcal多く食べていました。ちなみに500kcalは、コンビニおにぎりなら約2.5個分、不二家のカントリーマームなら約10枚分に相当します。さらに、超加工食品を摂ったグループの人々は、2週間で体重が900gも増えたんだそう。驚きですね。
タンパク質が足りるまで食べ続ける?
私たちはなぜ超加工食品だと食べ過ぎてしまうのか。これに対しては、様々な意見があるようです。
脳と腸の間のコミュニケーションに支障が出て、満腹感を感じづらくなってしまうからではないかと考える研究者もいます。また、それらに私たちが必要な微量栄養素がほとんど含まれていないから、それらを補うために食べ続けてしまうのではないかと考える研究者もいます。(※1)
数多くの実験により、信頼性が比較的高くて面白い説を紹介します。あらゆる生物は必要量のタンパク質を摂るまで食べ続ける。そして私たちは、超加工食品にはタンパク質含有量が少ない故に食べ過ぎてしまうという説です。
シドニー大学のデヴィッド・ローベンハイマー教授とスティーブン・J・シンプソン教授によれば、人間を含むあらゆる生物は、必要量のタンパク質を摂るまで食欲が収まらないということが数多くの研究や実験で示されていると言います。超加工食品を食べ過ぎてしまうのは、それに含まれるタンパク質の量が少ないことが理由だというのです。(※2)
パンやスナック菓子の栄養成分表示を見てみてください。炭水化物や脂質は多いのに、タンパク質量が極端に少なくないですか?
自分にとって必要なタンパク質量を摂るまで食欲が収まらないなら、超加工食品を食べ過ぎてしまう事は予想がつきますね。私自身も、タンパク質を食べる量が少ない時に物足りなさを感じる事が多いです。すぐにお腹が減り、何か食べたくなります。
毒素でホルモンバランスが乱れる
また、加工食品と一緒に取り込む毒素が私たちを太らせている可能性も指摘されています。
私たちは、加工食品のパッケージ成分の一部が溶け出したものを食べ物と一緒に取り込んでしまっています。それらがホルモンバランスを乱す原因となり、太りやすい原因の一つになっているのではないかと考えられています。このようなホルモンバランスを乱す物質は内分泌攪乱物質と呼ばれています。
内分泌攪乱物質によって、例えばエストロゲンなどの分泌量に影響を及ぼします。エストロゲンは脂肪燃焼や脂質の代謝をコントロールする働きがあります。そのような物質の分泌量に影響を及ぼす内分泌攪乱物質を取り込むと、太りやすくなるのも想像がつきますね。また、エストロゲンは通称女性ホルモンと呼ばれますが、男性の体内でも必要不可欠な物質です。
加工食品と一緒に取り込んでしまう内分泌攪乱物質の一つに、フタル酸エステルという物質があります。フタル酸エステルは、プラスチックをより柔軟にするために使用され、食品のパッケージにも利用されています。
家で食事をする頻度が少なく、外食が多い人は、そうでない人よりもよりも1.5倍多くのフタル酸エステルが体内に蓄積しているそうです。そして、その傾向は若者に顕著に表れているんだとか。(※3)
電子レンジでお惣菜を温めたときにもフタル酸エステルが溶け出します。コンビニ食やスーパーのお惣菜をよく食べる人も注意が必要ですね。
おわりに
いかがだったでしょうか。
体重増加や、痩せたいのに痩せられなくて悩んでいるそこのあなた! 運動やカロリー制限ではなく、超加工食品を減らすことからはじめてみてはいかがでしょうか。一般的に「ジャンキーなもの」とか「体に悪い」と言われている加工された物は超加工食品だと思って良いでしょう。
次回は、今回と前回の記事の内容を踏まえた、太りづらい食事の実践法を紹介していきます。皆さんが行動するための参考になれば幸いです。
今回は以上です。今回の内容が、皆さんにとって少しでもプラスになれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました!
参考文献
※1 食と健康 日経サイエンス編集部
※2 科学者たちが語る食欲
デヴィッド・ローベンハイマー/スティーブン・J・シンプソン(著)
※3 食べても太らず、免疫力がつく食事法 石黒成治(著)
ひとり暮らしの健康学入門について
「ひとり暮らしの健康学入門」では、「大学生による、大学生が実戦しやすい健康法」を基本コンセプトにして、気軽に実践できる健康法とその知識を発信しています。 日々の行動を少し変えるだけで、自身の健康を維持向上できることを知って欲しい。そのような思いで記事を書いています。