さて、今回の連載企画ではデザインとテクノロジーの学生団体U-labを代表するプロジェクトのひとつ、バーチャル宇都宮大学(通称:VRUU)をU-labの文系枠ふじくらが解剖していきます。
目次
バーチャル宇都宮大学とは?
バーチャルSNS「cluster」*というアプリケーション内にある宇都宮大学キャンパス。バーチャル上の空間で再現されたキャンパスのリアリティーは圧巻。キャンパスを再現したものとしては国内最大級。それを学生が一から作っているのだから見ものである。
そんなバーチャル空間のキャンパスで高校生を対象に、学生企画「バーチャル宇都宮大学」~在学生が伝えるキャンパスライフ~を開催する。
*「cluster」ではユーザーが作り上げたバーチャル空間を、アバターとしてワールドを訪問したりイベントに参加したりすることができる。
室内制作班リーダーに聞いたVRUU
室内制作班のリーダーを任されたのは工学部基盤工学科2年の桑鶴福住さん。今回の取材を通して大阪弁を封印していることが発覚した実に奥深いメンバーである。U-labに入った当初はそこまで3DCG(3次元空間でのコンピューターグラフィックス。バーチャル宇都宮大学ではこの技術が使われている)の分野に没頭するつもりはなかったが、昨年、青木先輩から送られた「桑鶴くん、お疲れさま! バーチャル宇都宮大学やらない?」という魔のLINEから現在に至る。
室内制作班は今年からできた新チームで、主に峰ヶ丘講堂の内部、講義室、自転車や縁石などの小物を制作している。その中でも桑鶴さんは、宇都宮大学のシンボル峰ヶ丘講堂の内部を担当しており、美しい内観をバーチャルで再現している。
室内制作班のメンバーは、2年生の桑鶴さんと1年生3人で構成されており、教え合ったり一緒に調べたりしながら協力して進めている。2年生でチームをまとめる桑鶴さんは苦労が多いと思いきや、後輩が優秀なので手取り足取り教えるという感じではないと語った。大変なことは、コロナウイルス感染防止対策で大学の入構が制限されており、主にWEB上で入手可能な写真をもとにモデリングしていることだ。建築を専門にしていないのにも関わらず、柱や梁、窓などが違和感なくはまっている様子にとても感動した。やるからには満足いくものを作りたいという一心で制作にあたっているそうだ。
最後に、バーチャル宇都宮大学に来てくれる高校生にメッセージを求めると……
「ノーコメントで」。
ね、奥深いでしょう? 先輩たちの「桑鶴君、お疲れさま!」の無茶振りをしっかりこなしてしまう桑鶴さん、頼りにしています。取材ありがとうございました。
次回は、陽東制作班リーダーでU-lab 3DCG分野を牽引する富山さんです。お楽しみに!
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