2泊3日無人島生活 Day1

こんにちは!トミーです。

先日、私は無人島へ行ってきました。

え、無人島に行った理由? 特にありません(笑)。

「無人島、行ってみたい」

直感的にそう思いました。私は小さい頃からヒマが嫌いな人なので、わりとすぐに行動してしまう性格です。費用は決して安くありませんが、迷わずポチりました。

今回は、無人島でのエピソードを紹介しつつ、それと関連した健康知識、特にマインドフルネスを紹介していきます。

無人島生活1日目

かなり割愛しましたが、それでも分量が多くなってしまいました。無人島前夜、自然、焚き火の3部構成です。無人島の生活がどのようなものだったのかと、私が感じたことが伝われば幸いです。

ー無人島前夜ー

不安とワクワクが募る中、姫路駅のホームに降りた。

   

「今日から3日間は、電気もトイレも無い小さな島で、はじめましての仲間達と共同生活をする」

  

うまくやっていけるだろうかという不安はあったが、それ以上の期待を持って集合場所に向かった。

  

駅から港まではタクシーで移動した。通常、初対面の人と狭い空間に居座ることはかなりつらいものがある。しかし、なぜだろう。特に居心地の悪さを感じることはなかった。そのような不思議な感覚を抱きながら、同じタクシーに乗ったメンバーとは段々と打ち解けていった。

  

当日はあいにくの雨だった。

  

「雨は大丈夫だろうか、明日も雨だろうか。」

  

このような事を思ったところで、ほとんど意味は無い。天気予報でさえ予測が外れる。雨が強くなったらそのときはそのとき。今心配したところで仕方が無い。答えが出ないのだから。

  

「まあ、なんとかなるでしょう」

  

そのような楽観的な気持ちで船に乗り込んだ。

  

船が出発。本州が遠ざかっていく。文明の生活から離れる不安よりも、文明を手放した非日常を体験できることに対するワクワク感の方が大きかった。その気持ちが先走って、船よりも自分の心の方が先に無人島へ着いてしまうのではないか、とすら思っていた。

  

無人島に船が到着した。みんなで協力して荷物を下ろし、テントを張る。その後は、お昼ご飯を食べながら自己紹介。

  

準備は整った。これから本格的な無人島生活の始まりだ。

ー自然ー

自己紹介の後は、夕食のおかずを摂りに行った。6〜7人のグループに分かれ、獲った量を競い合うことになった。自分たちのグループで獲った獲物がそのまま夕食のおかずになる。釣りは何度かやったことがあったが、特別得意なわけではなく、知識があるわけでもなかった。自然は甘くない。手応えはあるものの、全く魚が釣れない。

  

「このまま何も取れなかったらどうしよう。ご飯抜きになってしまう。」

  

不思議なことに、そのような不安を抱くことはなかった。理由はわからないが、魚を獲ることに必死だったのだ。それしか考えていなかった。無人島へ来て「今を生きている」と強く実感した最初の出来事だ。

  

私は、普段から過去や未来のことはほとんど考えず、「マインドフルに」生活しているつもりだったが、これほどまでに実感したことは今までなかった。

  

気温が下がり、あたりは徐々に暗くなってきた。今からは夕食の支度だ。夕食の内容は、海で採った獲物とお米。各班で調理した。調理酒があったので、私たちの班は酒蒸しを作ることにした。

  

「美味しくてお米だけで食べられる」

  

私の班の仲間はこう言っていた。それくらい、無人島で食べるご飯は美味しく感じた。

  

「自分たちで採った魚を食べる幸せを感じた事は、本当に良い経験だった」

  

別の仲間はこう言っていた。私も普段の食事の時に感じる幸せとは違う種類の幸せを感じることができた。獲物は決して大物ではなかったが、自分たちで採った魚を食べる喜びで、私の心は満たされた。

  

班員のお米もだんだんと減ってきて、楽しい食事が終わろうとしていた。みんなで囲んだ焼き網には、魚が一匹だけ余っていた。誰もそれを食べようとしない。満足できるほどの食事の量ではなくお腹も減っているはずなのに、誰も残りの魚を食べようとしない。満足に食べ物がない状況でも、誰も利己的にならなかった。

  

「ほとんどの人は、本質的にかなり善良だ」

  

オランダのジャーナリストであるルトガー・ブレグマンは、自著「Humankind希望の歴史―人類が善き未来を作るための18章」でこのように主張する。それをこの上なく実感し、とても感慨深かった。本書によれば、アメリカ同時多発テロの避難でさえ、人々はお互いに避難経路を譲り合い、割り込もうとしなかったそうだ。

  

日常生活でお皿に1枚だけ余ったクッキーを食べるのを躊躇する事も人間の善良さの一つだが、この無人島での出来事は、それよりも私の心を温めてくれた。

ー焚き火ー

気温はさらに下がり、焚き火の温かみをより一層感じるようになった頃には、複数人で焚き火を囲んでお互いの事を共有した。やりたいこと、恋愛観、人生観……一つ一つ焚き火の輪は小さかったが、そこでは各々の壮大なストーリーが展開されていた。

  

「社会人もまともにできない人が、自営業なんて無理だ」

  

仲間が発したこの言葉は、最も心に刺さった。普段聞くことができない人の話は、とても刺激があり、自分の考えをアップデートする非常に良い機会だった。話を共有する仲間は、経歴も年齢も違う。お互いに刺激を受けあっている実感があった。同時に、仲間のぬくもりも感じることができた。静寂の暗闇の中の焚き火は、私たちの温かさをより一層引き立てていたと思う。

  

気づいたら時刻は深夜2時をまわっていた。眠くなってきたので、一応時間を確認したのだ。不思議なことに、無人島へ行ってから時間を気にしなくなっていた。

  

「今何時だろう?」 

  

そのように思うこともなくなり、癖で腕時計を見ようとすることもなかった。当然、愛用しているスマートウォッチは無人島へは持って行かなかった。

  

次の日は、丸一日無人島で過ごす最初で最後の日だ。寝不足で体のバッテリーが切れても困る。そう思い、話にキリがついたところで、テントに入り眠りについた。

マインドフルネス

1日目はこんな感じでした。私は無人島生活をしている間、過去のことや未来のことをほとんど考えていませんでした。

「一瞬一瞬が楽しすぎた」
「みんな今を必死に生きていた」

仲間たちもこのように感じており、「今を生きている」という感覚を持ったのは私だけではないようです。

「今この瞬間に注意を向けている状態」はマインドフルネスと呼ばれています。「マインドフルネス瞑想」という言葉を聞いたことがある人は一定数いるのではないでしょうか。マインドフルネス瞑想は、マインドフルネスになるための手段の一つです。

また、マインドフルネスの反対はマインドレスネスで、これは過去や未来のことで頭がいっぱいになっている状態のことです。マインドレスネスになると、過去への後悔や未来に対する漠然とした不安で頭がいっぱいになってしまう事があり、様々なシーンで支障が出ます。

「瞑想ってなんか宗教チックだよね」

そのように思う方もいるかもしれません。しかし、瞑想の効果は科学的に実証されており、瞑想によるデメリットはまだ見つかっていません。瞑想にはメリットしかなのです。

そこで今回は、マインドフルネスになることのメリットと、マインドフルネス瞑想のやり方を紹介していきます。

その前に、無人島生活のように、文明から離れた生活をするとマインドフルネスになりやすい理由を紹介したいと思います。

「未来」の起源と「漠然とした不安」

私たちに「未来」という概念が備わったのは、農耕がきっかけだと言われています。農作業は、季節周期という長い期間で物事を考え行う必要があったからです。また、農耕は気象条件に左右されるために不確実性が高いです。このような農耕の特性により、人々は農耕を初めてから遠い未来の漠然とした不安を抱くようになっていきました。

不安は、正体が明らかではない生存の危機に対して対策を打つために備わった機能で、人間を含む多くの生きものが持っています。もちろん、狩猟採集民の頃から不安という機能は備わっていました。

「なるほど。不安は生存のためには必要不可欠な機能なんだ!」

このように思った方もいるかと思います。確かに、不安は私たちに必要な機能ですが、今私たちが抱いている不安の多くは、原始人が抱いている不安とは種類が違います。狩猟採集民が抱く不安は「はっきりとした近い未来の不安」だったことに対し、今の私たちが抱く不安は「遠い未来の漠然とした不安」がほとんどです。

不安は、目の前に迫った生命の危機を回避するための機能です。私たちが感じる「遠い未来の漠然とした不安」に対処するようにはできていません。

人々が農耕を始める前、つまり定住せずに狩猟採集をしていた頃は、「はっきりとした近い未来の不安」を抱くことが多かったと言われています。目の前の的から逃げる事や、翌日の食糧を摂ることに精一杯だったからです。そして、「未来」という概念すらなかったと言われています。

現在農業に携わる人はそう多くないと思いますが、将来の仕事のことやお金のことなど、現代にも、「遠い未来の漠然とした不安」の種となることは沢山あります。

私たちが文明から離れ、狩猟採集民のような生活をしたことが、無人島生活で「今を生きている」という実感が持てたことに繋がったのではないでしょうか。

私は、一度でいいから狩猟採集民のような生活をしてみたいと思っていました。今回の無人島生活は、狩猟採集民の気分を味わえたような気がしました。

※今回紹介した内容は、あくまでも一説です。

マインドフルネスで不安や鬱が減りリラックスできる

では、マインドフルネスによるメリットを見ていきましょう。

結論から言うと、見出しの通りマインドフルネスになることで不安や鬱を減らし、リラックスすることができます。

先ほど述べたように、文明の世界に生きる私たちは、なにかと不安を抱えやすいものです。それも、「遠い未来の漠然とした不安」であり、慢性的に不安を抱いてしまうこともあるでしょう。慢性的な不安は、判断力を鈍らせ、記憶力を下げ、早期死亡リスクを上げる事がわかっています。不安は、私たちの脳機能や寿命にも悪影響を与えてしまうのです。不安、恐ろしい……。

とはいえ、私たちの生きる社会で、狩猟採集民のように未来の感覚を無くすことはまずできません。しかし、マインドフルネスになる時間を増やすことで、不安を減らし、リラックスする時間を増やせることは間違えありません。

マインドフルネスになる方法

最後に、マインドフルネスになるための方法を1つ紹介します。先ほど少し触れたマインドフルネス瞑想です。今回は記事の分量がかなり多くなってしまったため、マインドフルネス瞑想の実践方法やポイントは割愛します。参考リンクを張っておくので、興味のある方はそちらを見てみてください。(リンクは下に張ってあります。)

最終的な目標は、マインドフルネス瞑想をしていなくてもマインドフルネスでいる時間を増やすことです。その第一歩として、マインドフルネス瞑想はおすすめです。寝る前や休憩中、隙間時間に、是非取り入れてみてください。1回の時間は短くても良いので、継続することが大切です。

マインドフルネス瞑想のやり方

📖主な参考文献

・Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章
 ルトガー・ブレグマン(著)Amazon
・サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福
 ユヴァル・ノア・ハラリ(著) Amazon
・最高の体調
 鈴木 祐(著)Amazon

大学生の不健康学入門について

  

「大学生の不健康学入門」では、ライター自身の体験と、それに関連する健康知識を組み合わせた記事を発信しています。「真面目×不真面目」を基本コンセプトとして、オリジナリティある記事を目指しています。

大学生の不健康学入門

今回は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。 以下は、無人島生活2日目の記事です。

2泊3日無人島生活 Day2